コトブキ通信
Vol.32-① 「猫の発情・妊娠についてのお話」
コトブキ通信 Vol.32-1「猫の発情・妊娠についてのお話」
担当:西渕
猫の場合、発情サイクルも排卵のしくみも人や犬と大きく異なります。
猫の発情は日照時間の影響を受け、通常、一定以上の日照時間がある早春から初秋にかけて年に2回の繁殖期があります。
夜間も日照がある室内飼育では1年を通じて発情する可能性も…。
そして、この1回の繁殖期中に妊娠しなければ、何回か発情を繰り返します。
①<発情前期(1日)>
飼い主にすり寄ったり、頭をこすりつけたりと、若干の発情の兆しを見せますが、この時点ではまだオスを受け入れる事はありません。
また、犬と違い外陰部が膨らんだり、発情出欠などもありません。
②<発情期(約1週間)>
卵胞ホルモンが分泌され、卵巣に卵胞が育って交尾可能期間。
発情の動作が活発になります。
猫は人や犬と違い「交尾排卵」といって交尾の刺激で排卵が起こります。
1回の交尾では妊娠しない事もありますが、複数回行う事で交尾後約24時間で排卵が起き、受情します。
約2週間で受精卵が子宮内膜に着床し、妊娠します。
妊娠期間は63日。
猫の場合、交尾すれば90%以上の確率で妊娠します。
オスはメスが発情期に出す特有の鳴き声やにおい(フェロモン)に反応しているのであり、発情中のメスがそばにいれば、いつでも交尾可能です。
③<発情間期(2~3週間)>
発情期に交尾しなかったり、交尾しても排卵が起こらなかった場合は約2~3週間ほどの発情期間が続きます。この期間中は全く発情兆候を示さす、卵巣では新たな卵胞が育ち、再び発情前期に入っていきます。
発情兆候
・甲高い声で鳴く
・不適切な場所で排尿する
・普段より飼い主に甘えたり、すり寄ったりする
・尻尾の付け根に触ると、お尻を高く上げる
・外に出たがる
・体をくねらせたり、床に体をこすりつけたりする
…など
オスは発情中のメスがそばにいると…
・外に出たがる
・放浪する
・スプレー行動
・メスをめぐり激しい喧嘩をする
などの行動が見られます!