コトブキ通信
Vol.55 「犬のアトピー性皮フ炎について」
コトブキ通信 Vol.55 「犬のアトピー性皮フ炎について」
担当:吉永
どんな病気なの❓
室内棲息ダニや花粉などの環境中のアレルゲン(抗原)に対する過剰な免疫によっておこります。
遺伝が関与するため、発症しやすい犬種(フレンチブルドッグ・柴・シーズー・ウェスティン)など。
比較的に若いうちに発症する。はじめはある季節だけ症状が現れますが、年齢を重ねるとともに一年中症状が出るケースもあります。
症状はかゆみから始まり、後に皮フ炎が現れます。
そして、良くなったり悪くなったりを繰り返します。
完治は難しいといわれており、生涯にわたりアトピーの体質と上手に向かい合い付き合うことが何よりも重要です。
症状は❓
主にしつこいかゆみ。若い年齢(1~3才)から発症することが多くあります。
かゆみから患部を掻きこわしてしまうことで、発症や脱毛、色素沈着が生じます。
症状が出やすい部位は?
・耳
・顔
・足の先
・腋の下
・お腹
・尻尾の付け根
・足の付け根
※耳や顔・足の先(指の間)、脇の下、お腹周り、足や尾っぽの付け根などに症状が現れやすくなっています。※
かゆみのサイクルとは❓
かゆみを感じる犬は舐める、引っかく、噛む、擦るなどして患部を掻きこわしててしまいます。
その刺激から再びかゆみや炎症が起こりまた掻きこわす…これを繰り返すと「かゆみサイクル」と
呼ばれる悪循環となり、かゆみがどんどん悪化してしまいます。
「かゆみサイクル」を絶つために、かゆみは放っておかないことが重要です。
原因は❓
・アレルギー体質
⇒抗原に反応しやすいアレルギー体質であったりする。
・皮フバリア機能の低下
⇒抗原は皮フから侵入します。
観光な皮フでは「皮フバリア機能」がはたらくため、抗原の分子が侵入することはありません。
皮フバリア機能が低下している時は抗原が容易に通過し、アレルギー症状の引き金となる。
・室内棲息ダニや花粉など環境中の抗原が存在している
⇒アトピー性皮フ炎の犬はなんらかの環境中の抗原にからだが反応してかゆみを呈します。
治療法は❓
・お薬
⇒経口薬、注射薬、外用薬
・スキンケア
⇒抗原や刺激物を表面から洗い流し、保湿をたっぷりとして皮フバリアを保護する。
・ドックフード・サプリメント
⇒健康な皮フを維持するための、オメガ脂肪酸などを豊富に含んだフードやサプリメントを取り入れる。