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病気について

猫の糖尿病

糖尿病は膵臓から分泌されるインスリンが不足するか、その作用を阻害されることで細胞に必要不可欠なエネルギー源である糖分(ブトウ糖)を細胞内に取り込めなくなり、その結果として全身に様々な影響が出る病気です。糖尿病には、インスリン分泌が不十分なインスリン依存型糖尿病と、インスリンの作用が阻害されることで起こるインスリン非依存型糖尿病があります。

 

症状について

初期症状としては
  • たくさん食べるのに体重が増えない
  • 多飲多尿

 

進行すると
  • 細菌性の膀胱炎
  • 皮膚炎

 

重症化すると
  • 体重減少
  • 食欲低下
  • ケトアシドーシス(体液が酸性に傾く状態の事)
  • 多飲多尿
  • 嘔吐
  • 下痢
  • 意識障害によるふらつき

 

合併症の危険について

糖尿病を発症したことにより、腎障害や脂肪肝(※)などの肝疾患を併発することがあり、黄疸が見られる場合もあります。

※脂肪が肝臓に溜まること。肝臓内の脂肪が5%以上で脂肪肝と言います。分かりやすく言うとフォアグラ状態です。猫の場合は3日、食欲が全くなく食べない状態が続くと脂肪肝になると言われています。

 

原因について

★インスリンの分泌量の低下などで血糖値が異常に上がる。

糖尿病は、膵臓から分泌されるインスリンというホルモンの分泌量が低下したりする、インスリン依存型糖尿病と、インスリンに対する体の反応が悪くなったりする、インスリン非依存型糖尿病の2種類あります。

必要な糖分(ブドウ糖)を細胞内に取り込めなくなり、その結果、血液中の糖分(血糖値)が異常に高くなることが原因で発症します。インスリン依存型糖尿病はアミロイドーシス(※)、慢性膵炎、遺伝的素因などによりインスリンを分泌する組織が破壊され、インスリンを十分に作れなくなることが原因とされています。

※繊維構造をもつ不溶性蛋白であるアミロイドが、臓器に沈着し機能障害をおこす疾患のこと。

インスリン非依存型糖尿病は、肥満やストレスや運動不足といった環境要因や、クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)、慢性的な炎症性疾患などが誘引となっているとされています。

 

治療について

★インスリン注射で血糖値をコントロール

糖尿病の治療は、血糖値のコントロール(細胞内にブドウ糖を取り込ませること)が主体ですが、ケトアシドーシスを併発している状態では緊急入院しての治療が必要となりなります。血糖値のコントロールは、適切な量のインスリンを毎日注射することで行われます。また、血糖値が急激に上昇しないよう、食事療法や経口血糖降下剤などが用いられることもあります。

インスリン非依存型糖尿病の場合、原因となっている病気や肥満、ストレスなどの改善によっては、インスリン注射が必要でなくなる場合もあります。猫の糖尿病では、必要なインスリンの量が変わってくることがあるため、定期的な検査によってインスリン量の再決定を繰り返す必要があります。

長期の治療が必要な病気なため、来院してもらい、獣医師の診察を行い、よく相談しながら食事量や運動量、検査時期などを決めていくようにしましょう!

 

予防について

★ストレスや肥満を防ぎ、適切な生活環境を整える。

糖尿病は、日ごろからストレスや肥満を防ぐことが一番の予防になります。猫にとってストレスにならないような環境と整え、適度な運動と適切な飼育管理を行います。また、動物病院で定期的な健康診断を受けて、早期発見・早期治療を心がけましょうね!

 

ポイント

避妊・去勢手術後は、太りやすくなります。与えるフードの量と質をよく考え、肥満を予防すれば、糖尿病だけでなく、膀胱炎や猫下部尿路疾患(FLUTD)などの予防にもつながります。

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