コトブキ通信
Vol.23 「角膜についてのお話」
コトブキ通信 Vol.23「角膜についてのお話」
担当:西渕
角膜の働き
角膜とは、黒目の部分を覆っている透明な膜の事を言います。
角膜は表面の細胞が密に配列されていて外から細菌やウイルスが侵入するのを防ぐとともに、涙で濡れてレンズとして物をハッキリ見るための役割を果たしています。
角膜の構造
角膜は眼球の約20%を占める血管のない透明な膜で上皮・実質・デスメ膜・内皮の4つの層で構成されています。
上皮は7日、実質は2年で入れ替わる事で透明性が維持されています。
角膜には知覚神経が無数に分布しているので、障害を受けると激しく痛みます。
こんなワンちゃん要注意!
①眼球が飛び出し気味のワンちゃん
②皮膚のシワと目が接触しているワンちゃん
③長い毛が目に入りやすいワンちゃん
例:パグ、シーズー、チワワ、ボストンテリア、フレンチブルドッグ、コッカースパニエル等
角膜の病気
目の表面に位置する角膜は外からの刺激を受けやすく、逆さまつ毛、涙の減少等による炎症、アレルギー、切り傷、刺し傷、免疫介在性疾患などの病気が多いです。
角膜が障害を受けると激しく痛み、目をショボショボさせる、目を閉じる、涙が流れるなどの症状を示します。
目の内部へ炎症が進み、ブドウ膜炎から緑内障へ発展する事も多いです。
治療
角膜の病気の治療には主に、点眼と内服です。
~目薬のさし方~
①動物が動かない様おさえます。
②顎の下に片手を添えて、顔を上に向け、親指と人差し指で目薬を持ち、残りの指でまぶたを開きます。
③目薬の容器が動物の視界に入らないように後ろから1~2滴さします。